生はちみつの賞味期限 〜長持ちする理由と保存方法〜

生はちみつの賞味期限と保存方法
生はちみつ(ローハニー)は、古くから健康食品として重宝されてきた天然の甘味料です。生はちみつとは、加熱処理を施さずにボトリングされた自然な状態のはちみつを指しますが、これにより腐りやすいということはありません。加熱処理をしていないため、はちみつ本来の酵素や栄養素が多く含まれていますが、保存性に関しては通常のはちみつと同様です。驚くべきことに、はちみつはほぼ無限に保存できる食品としても知られています。しかし、現代の消費者としては「賞味期限」や「保存方法」に対する疑問があるかもしれません。この記事では、生はちみつの賞味期限に関する知識、長持ちする理由、そして最適な保存方法について解説します。

 

1. 生はちみつの賞味期限はあるのか?

生はちみつには、基本的に賞味期限がほとんどないと言われています。歴史的な事例として、エジプトのピラミッドから見つかった数千年前のはちみつが食べられる状態で保存されていたことも知られています。この長期保存が可能な理由は、はちみつの持つ特性にあります。

 

2. 生はちみつが長持ちする理由

・低水分含有量
はちみつの水分含有量は非常に低いです。一般的に、はちみつの水分含有量は約18%以下であり、これが細菌やカビが繁殖するのを防ぎます。微生物は水分がないと生存できないため、はちみつの中では繁殖できません。
・高い糖度
はちみつは、主にグルコースやフルクトースなどの糖分で構成されています。この高い糖度が微生物の活動を抑制し、食品の腐敗を防ぐ効果があります。糖分が微生物の細胞内から水分を奪うため、細菌やカビが繁殖しにくい環境が作られます。
・酸性の性質
はちみつは自然に酸性で、pH値は約3.2〜4.5と低いです。この酸性度が、細菌や微生物の繁殖をさらに抑える役割を果たします。
・過酸化水素の生成
はちみつには、少量の酵素が含まれており、これが過酸化水素を生成します。過酸化水素は、細菌や微生物に対して強い殺菌効果を発揮し、はちみつの保存性を高める要因の一つです。

 

3. 生はちみつに「賞味期限」が設定される理由

では、なぜ市販のはちみつには賞味期限が設定されているのでしょうか?
これは、主に法律と品質管理の観点からです。
- 法律の観点:多くの国や地域では、食品には賞味期限や消費期限の表示が義務付けられています。はちみつも例外ではなく、商品として流通する際には期限が記載されるのが一般的です。日本では、通常の食品と同様に、はちみつにも2〜3年程度の賞味期限が設定されています。EIGHT CROWNSでは、百花蜜単花蜜などピュアな生はちみつは3年、ナッツ&ハニーインフューズドハニーなど加工生はちみつについては1年と定めております。
- 品質管理の観点:生はちみつ自体は腐敗しませんが、保存方法や環境によっては風味や色、質感に変化が生じることがあります。例えば、時間が経つと結晶化することがありますが、これは品質が劣化したわけではなく、天然のはちみつに見られる自然現象です。

 

4. 結晶化したはちみつは大丈夫?

結晶化は、特に生はちみつによく見られる現象です。これは、はちみつの中に含まれるグルコースが結晶を形成しやすいためであり、寒い場所で保存すると結晶化が進みやすくなります。しかし、結晶化したはちみつも安全に食べられますし、品質には問題ありません。
結晶化したはちみつを元に戻すには、40度以下のお湯で湯煎することで液体に戻すことができます。この温度を超えると、はちみつの栄養価や酵素が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。

 

5. 生はちみつの最適な保存方法

生はちみつの長期保存を実現するためには、適切な保存方法が重要です。以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
・直射日光を避ける
はちみつは直射日光に弱いため、光を避けた場所で保存することが推奨されます。太陽光によって色が変わったり、風味が劣化する可能性があるため、暗い場所で保存するのが理想的です。
・常温保存がベスト
生はちみつは常温保存が適しています。冷蔵庫に入れると結晶化が早く進むため、温度変化の少ない室内に保存することが望ましいです。
・密閉容器に保存
はちみつは空気中の水分を吸収しやすいため、密閉容器に保存することが重要です。空気に触れると品質が劣化しやすくなるため、しっかりと蓋を閉めて保管しましょう。

 

6. 生はちみつを古くなっても使えるか?

前述の通り、生はちみつは腐敗することがほとんどありません。しかし、何年も保存したはちみつは風味や質感が変わることがあります。もし、古くなったはちみつを使いたい場合でも、安全性には問題がないので安心して使用できます。ただし、もし異臭がする、味が明らかに変わったなど、異常が見られる場合は食べるのを避けた方が良いでしょう。
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7. まとめ

生はちみつは、腐りにくい食品であり、賞味期限がほとんどないと言っても過言ではありません。低水分、糖度の高さ、酸性度、そして過酸化水素の生成など、自然の保存性が備わっているため、適切に保存すれば長期間にわたって楽しむことができます。ただし、風味や質感の変化が起こることもあるため、正しい保存方法を守り、常温で密閉して暗い場所に保管することが大切です。
長持ちする生はちみつを賢く活用し、その栄養価や健康効果を最大限に活用しましょう。
著者:EIGHT CROWNS 小平 紘輝

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